実在アカウント分析

HubSpotのInstagram運用を分析|伸びている理由と、真似できるポイント【2026年版】

2026/9/13

#Instagram#IT#事例分析#HubSpot
HubSpotのInstagram運用を分析|伸びている理由と、真似できるポイント【2026年版】

HubSpotのInstagramアカウントを見て「BtoBのSaaS企業なのに、なぜこんなに投稿が拡散されているんだろう」と感じたことはないでしょうか。自社もSNS運用を頑張っているのに、フォロワーは増えず、投稿への反応も薄い。特にBtoB・IT業界では「そもそもInstagramに向いていないのでは」という迷いを抱えている担当者も少なくありません。

しかし、HubSpotのアカウントを丁寧に分解していくと、そこには偶然ではなく、明確な「型」と「世界観設計」があることが見えてきます。本記事では、公開情報をもとにHubSpotのInstagram運用を分析し、業種を問わず応用できるポイントに落とし込みます。フォロワー数やエンゲージメント率など、確証の持てない数値は掲載せず、投稿の構造や運用思想に焦点を当てて解説します。

HubSpotとは?Instagram運用の前提を押さえる

HubSpotは、CRM・マーケティングオートメーション・営業支援ツールなどを提供するアメリカ発のSaaS企業です。もともとインバウンドマーケティングという概念を広めた企業としても知られ、自社ブログや教育コンテンツ「HubSpot Academy」を通じて、マーケティング担当者・営業担当者に向けた情報発信を長年続けてきました。

この「教育コンテンツを主軸にした情報発信」という土台があるからこそ、InstagramというビジュアルSNSに進出した際にも、単なる商品宣伝ではなく「見て役立つ」「見て共感できる」投稿を作れているのが特徴です。BtoB企業がInstagramで苦戦しがちな理由の多くは「何を発信すればいいか分からない」ことにありますが、HubSpotはブログ・Academy・自社調査レポートという既存資産を、Instagram向けに再編集する形でコンテンツの土台を作っています。

HubSpotのInstagram運用を分析|伸びている理由と、真似できるポイント【2026年版】

なぜ支持されているのか:世界観と発信軸

HubSpotのInstagramを特徴づけているのは、大きく分けて次の3つの発信軸です。

1つ目は「マーケティング・営業に関するノウハウの図解化」です。ブログ記事や調査レポートの要点を、カラフルなイラストとインフォグラフィックにまとめて発信するスタイルが一貫しています。難しい概念を短時間で理解できる形に翻訳している点が特徴です。

2つ目は「オフィスカルチャー・働く人にフォーカスした投稿」です。社員の日常やチームの雰囲気を切り取ったコンテンツを織り交ぜることで、「無機質な企業アカウント」ではなく「人が見える企業アカウント」という印象を作っています。

3つ目は「マーケター・ビジネスパーソンあるあるのユーモアコンテンツ」です。会議、締め切り、KPIといった仕事あるあるをネタにしたミーム的な投稿を挟むことで、堅い情報発信の合間に共感と親近感を生み出しています。

この3つの軸を統一されたブランドカラー・イラストタッチで貫いていることが、「情報発信アカウント」でありながら「見ていて飽きないアカウント」として成立している理由だと分析できます。

投稿の型を分解する

HubSpotの投稿を機能別に整理すると、以下のような型に分解できます。自社アカウントの投稿カレンダーを組む際の参考にしてください。

投稿タイプ目的フォーマットの特徴自社で真似するポイント
ノウハウ解説カルーセル教育・信頼獲得表紙で結論提示→複数枚で要点分解ブログ記事の要点を3〜7枚に再編集する
データ・調査結果の図解権威性・保存されやすさグラフや数値をイラスト化自社調査や業界データを可視化する
オフィスカルチャー紹介親近感・採用ブランディング実際の社員・オフィスの様子スタッフの一言コメントを添える
仕事あるあるユーモアエンゲージメント・拡散イラストやテキストミーム業界特有の「あるある」をネタ化する
動画・リールリーチ拡大短尺・テンポの速い編集1つのTipsを15〜30秒で完結させる

ポイントは、どの投稿タイプも「単発」で終わらせず、シリーズ化・フォーマット固定化されていることです。フォーマットが決まっていると、フォロワーは「あ、いつものやつだ」と認識しやすくなり、投稿の巡回速度が上がります。

エンゲージメントを生む具体的な仕掛け

HubSpotの運用から読み取れるエンゲージメント施策は、特別な裏技ではなく、地道な設計の積み重ねです。

まず、カルーセル投稿における「1枚目の結論提示」です。SNSでは最初の1枚で興味を持たれなければ最後まで見てもらえません。HubSpotの投稿は1枚目に「結論」や「問い」を置き、続きを見たくなる構成にしています。

次に、ユーモアコンテンツとノウハウコンテンツの比率設計です。情報発信ばかりだと「勉強しなければ見られない」アカウントになり疲弊されますが、共感ネタを挟むことで気軽に見てもらえる導線ができます。

さらに、コメント欄を活用した対話です。BtoB企業のアカウントであっても、投稿内容に対する質問やあるあるへの共感コメントに反応することで、フォロワーとの距離を縮めています。これはSNSアルゴリズム上も、保存・コメント・滞在時間といった指標に良い影響を与えると考えられています。

日本のSNS環境とデータで見る、Instagram活用の重要性

こうした運用が有効に働く背景には、SNSの利用実態があります。総務省「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」では、LINEに次いでYouTube・Instagramが幅広い年代で高い利用率を維持していると報告されており、Instagramは若年層だけでなく30〜40代のビジネスパーソン層にもリーチできるプラットフォームであることが分かります。

またMeta社は、Instagramの世界の月間アクティブアカウント数が20億を超えたことを公表しており、単なる若者向けアプリではなく、グローバル規模の情報接触チャネルへと成長していることが分かります。BtoB企業であっても、意思決定者や担当者個人がプライベートで日常的にInstagramに接触している以上、そこでの発信が指名検索や採用ブランディングに波及する可能性は十分にあります。

さらにHubSpot自身が発信する調査レポート「Social Media Trends」でも、短尺動画や「作り込みすぎない・人間味のあるコンテンツ」が消費者・ビジネスパーソン双方の関心を集める傾向にあると指摘されています。HubSpotのInstagram運用は、この自社発信の知見を自ら実践している事例とも言えます。

これら3つのデータが示すのは、「Instagramは業界を問わず接触機会の多いチャネルであり、かつ完璧な作り込みよりも人間味のあるコンテンツが評価されやすい」という共通の潮流です。

明日から真似できる実践ステップ(チェックリスト)

HubSpotの分析から得られた要素を、自社アカウントに落とし込むための実践ステップをまとめます。

  • 既存のブログ記事・調査データ・FAQをリストアップし、カルーセル化できそうなネタを月5本以上ピックアップする
  • 投稿を「ノウハウ」「カルチャー・人物」「あるあるユーモア」の3カテゴリーに分類し、週の投稿比率を決める(例:ノウハウ2、カルチャー1、ユーモア1)
  • カルーセルの1枚目は「結論」または「読者の悩み」を一言で提示するフォーマットに統一する
  • ブランドカラー・フォント・イラストタッチを3〜5色以内に固定し、投稿ごとの世界観のブレをなくす
  • 自社の「業界あるある」を10個書き出し、月1〜2本のペースでユーモア投稿に変換する
  • コメント・DMへの返信ルールを決め、24時間以内の一次返信を目安にする
  • 月1回、保存数・コメント数・シェア数が高かった投稿を振り返り、型として継続するか判断する

いきなり全てを完璧に整える必要はありません。まずは「投稿カテゴリーの3分類」と「1枚目に結論を置く」の2点だけでも導入すると、投稿の一貫性が大きく変わります。

自社アカウントに落とし込むときの注意点

HubSpotの型をそのまま真似ても、業種やブランドイメージが異なれば同じようには機能しません。特に注意したいのは以下の点です。

第一に、ユーモアコンテンツは業界・顧客層に合った「あるある」でなければ空振りします。マーケター向けのネタをそのまま流用するのではなく、自社の顧客が日常的に感じている悩みや小さなストレスを言語化することが重要です。

第二に、カルチャー発信は「見せかけ」ではなく実態が伴っている必要があります。社員が写る投稿は好感度が高い一方、実態と乖離した演出は逆効果になりかねません。

第三に、継続できる更新頻度を最初に設計することです。型を作っても運用が止まってしまえば意味がありません。無理のない本数から始め、社内の制作フローを固めることを優先してください。

自社の業種でどのような発信が実際に成果につながっているかを知りたい場合は、SNS運用事例データベース「unyou」の事例一覧で、業界の近い企業・店舗の運用事例を確認してみることをおすすめします。IT・SaaS業界に限らず、小売・飲食・美容など幅広い業種のInstagram・SNS運用パターンを比較できます。

まとめ

HubSpotのInstagram運用が支持されている背景には、特別なバズ施策ではなく、「ノウハウの図解化」「カルチャー発信」「共感ユーモア」という3軸を、統一された世界観のもとで継続的に発信し続ける地道な設計がありました。BtoB・IT業界だからInstagramに向いていないと考える前に、既存のブログや調査データをビジュアル資産として再編集する視点、そして投稿カテゴリーを型として固定する視点を取り入れてみてください。

まずは本記事のチェックリストから、無理なく始められる項目を1つ選んで実践することが、アカウントの世界観を育てる第一歩になります。

あわせて読みたい

ABOUT UNYOU

unyou は、SNS運用の「成功事例」が集まるデータベースです

Instagram・X・TikTok で実際に成果を出しているアカウントを、業種 × トンマナ × プラットフォームで検索・比較できます。掲載しているのは、世の中に公開されている実在アカウントの分析 600件超。 「自社の業種で何が伸びているのか」を、感覚ではなくデータで確かめられます。

無料相談

自社に合ったSNS運用、プロに相談してみませんか?

「何から始めればいいかわからない」「今の運用が正しいか不安」「外注すべきか迷っている」 ——そんなお悩みに、unyouが蓄積した実運用データをもとにお答えします。 相談は無料、しつこい営業はありません。

無料でSNS運用を相談する
gelato pique(ジェラートピケ)のInstagram運用を分析|伸びている理由と、真似できるポイント【2026年版】
実在アカウント分析

gelato pique(ジェラートピケ)のInstagram運用を分析|伸びている理由と、真似できるポイント【2026年版】

「うちのアパレルブランドのInstagram、投稿は続けているのに反応が伸びない」「世界観を統一したいけれど、具体的に何をどう変えればいいのか分からない」——SNS担当者としてこうした悩みを抱えている方は少なくないはずです。とくにアパレル業

niko and...(ニコアンド)のInstagram運用を分析|伸びている理由と、真似できるポイント【2026年版】
実在アカウント分析

niko and...(ニコアンド)のInstagram運用を分析|伸びている理由と、真似できるポイント【2026年版】

「同じアパレルなのに、なぜあのブランドのInstagramは毎回コメントやシェアが集まるのだろう」——SNS運用を任されている担当者なら、一度はそう感じたことがあるはずです。投稿頻度を上げても反応が薄い、キャンペーンを打っても盛り上がりが続

ワークマン(WORKMAN)のInstagram運用を分析|伸びている理由と、真似できるポイント【2026年版】
実在アカウント分析

ワークマン(WORKMAN)のInstagram運用を分析|伸びている理由と、真似できるポイント【2026年版】

「SNS担当になったものの、何を投稿すればいいのか分からない」「毎日投稿しているのに反応が薄い」「広告予算がないなかで、どうやってファンを増やせばいいのか」——アパレルや小売、飲食など、現場で日々の運用を任されている担当者であれば、一度はこ

LOWRYS FARM(ローリーズファーム)のInstagram運用を分析|伸びている理由と、真似できるポイント【2026年版】
実在アカウント分析

LOWRYS FARM(ローリーズファーム)のInstagram運用を分析|伸びている理由と、真似できるポイント【2026年版】

アパレルや雑貨、飲食など、ビジュアルが武器になる業種のSNS担当者から最もよく聞く悩みが「投稿頻度もハッシュタグ数もそこそこ研究しているのに、フォロワーの反応が薄い」というものです。写真のクオリティを上げても、キャプションを工夫しても、なぜ