
サステナブルな社会へ from Benesse
概要分析
ベネッセコーポレーションが運営する、SDGs・サステナビリティ領域に特化した企業公式アカウント。bioに掲げる「よく生きる(Benesse)」という企業理念を軸に、教育事業者としての社会的責任と持続可能な未来への取り組みを発信する立ち位置が明確。教育業界の多くのアカウントが学習コンテンツや受験情報で訴求するなか、あえてサステナビリティという切り口で別アカウントを立てている点が差別化要素。ハッシュタグ「#サステナブルな社会へ」「#よく生きる」「#SDGs」で企業姿勢を一貫して打ち出し、フォロワー575・投稿43という規模感から、マス拡散ではなくIR・採用・ステークホルダー向けのブランディング目的が読み取れる。リンク導線でオウンドメディア記事に誘導する設計で、Instagramを認知接点として活用し、深い情報は自社サイトへ送客する役割分担が機能している。教育という長期的価値を扱う事業特性と、サステナビリティの中長期的視点が親和性高く、ブランド資産の蓄積型運用と言える。
業界内ポジション分析
教育業界のフォロワー規模分布(業界平均: 2.7万)
トンマナの定義
アースカラー(緑・ベージュ・オフホワイト)を基調に、ゴシック体で柔らかく可読性の高いタイポグラフィを採用。自然光を活かしたドキュメンタリー調の写真と、SDGsアイコンを取り入れた図解カルーセルを組み合わせ、企業らしい誠実さと環境配慮の姿勢を視覚で統一。過度な装飾を避け、余白を活かしたミニマルな構図で「よく生きる」という理念を上品に表現している。
企画の切り口
教育×SDGsの自社取り組み事例
持続可能な社会に向けたベネッセグループの活動紹介
「よく生きる」を体現する社員・現場のストーリー
企画の詳細分析
コンテンツ軸・フォーマット
コンテンツの軸は「ベネッセグループのサステナビリティ活動の見える化」で、教育事業者ならではのCSR・SDGs取り組み事例、社員インタビュー、環境活動レポート、外部パートナーとの協働プロジェクトなどを、図解カルーセルとドキュメンタリー写真で発信する構成。投稿43件という少なさは、量より質を重視した「アーカイブ型」運用であり、ストック性の高いブランドコンテンツとして機能している。
競合との差別化
競合差別化として、学研・Z会・公文など教育大手の公式アカウントが学習者向けに学習法・受験情報を訴求するなか、本アカウントは「教育事業者の社会的責任」という上位概念に焦点を絞り、IR・採用・取引先など非生活者ステークホルダー向けのブランディングチャネルとして独自のポジションを確立している。「進研ゼミ」ブランドと意図的に距離を置き、ホールディングスとしての企業人格を発信する構造が秀逸。
エンゲージメント設計
エンゲージメント設計はフォロワー575という規模が示す通り「リーチ最大化」ではなく「特定層への到達深度」を狙う設計。カルーセル形式で活動内容を段階的に開示し、最終スライドでオウンドメディア『Benesse Brand Site』への遷移を促すリンク導線が機能。リール活用は限定的で、静的な情報設計に振り切っている。
業界課題へのアプローチ
教育業界特有の「短期成果(合格・点数)訴求への偏重」という構造的課題に対し、本アカウントは「教育の社会的意義」「次世代育成と環境保全の接続」という長期的・抽象的価値を可視化する役割を担い、ブランド全体の信頼貯金を積み上げるアプローチを取っている。
代理店が学べる示唆
代理店が学べる示唆は3点。第一に、フォロワー数KPIから脱却し「ターゲット質×ステークホルダー価値」で運用設計する発想。第二に、メインブランド(進研ゼミ等)から切り離したサブアカウント運用で企業人格を多層化する戦略。第三に、Instagramを「認知接点」、自社オウンドメディアを「深掘り装置」と役割分担させ、SNS単体でCV完結を狙わない統合チャネル設計。BtoB寄りや非営利的価値訴求が必要な業種(金融・インフラ・製薬等)への応用可能性が高い実践例である。
運用のポイント
「よく生きる」という企業理念を軸に発信内容を一貫させブランド軸がぶれない
サステナビリティ専用アカウントとして本体と切り分け、メッセージを純化
bioのリンク導線でオウンドメディア記事へ送客しIG単体で完結させない設計
運用の遍歴
本アカウントの運用遍歴は、ベネッセホールディングスのCSR/サステナビリティ広報体制の変遷と並走してきたと推測される。
運用フェーズの変遷
フェーズ変遷としては、開設当初(2020〜2021年頃と推測)はSDGs採択後の企業広報トレンドに乗り、サステナビリティレポートの抜粋転載や活動告知が中心の『広報誌Web版』的運用だった可能性が高い。その後、進研ゼミ本体アカウントとの棲み分けを明確化する過程で、生活者向け学習情報を排除し、IR・採用・取引先を主読者とする『ステークホルダー専用チャネル』へと純化していった流れが見て取れる。直近では投稿43件・フォロワー575という数字が示す通り、量的拡大を放棄し、Benesse Brand Siteへの送客ハブとしての役割に収斂している。
過去の試行錯誤
過去にはおそらく社員登場型リール、SDGsクイズ企画、こども向け環境教育の単発キャンペーンなど複数フォーマットを試行した形跡があると推測されるが、エンゲージメント効率の悪さから、現在の図解カルーセル+ドキュメンタリー写真という静的フォーマットに収束している。
業界内のタイミング
同業他社比較では、学研・Z会・公文がいまだサステナビリティ専用アカウントを持たない中、ホールディングス単位でCSR専用チャネルを早期に立ち上げた点は教育業界内で『早かった』例と言える。一方、リール・ショート動画への本格対応や、Z世代向けの体験型コンテンツ展開という観点では業界全体の潮流から『遅れている』可能性が高く、静的アーカイブ運用に振り切った判断とのトレードオフが見える。
現在に残る継続テーマ
現在の運用に残る過去の名残としては、アースカラー基調のビジュアルガイドラインと『よく生きる(Benesse)』という創業理念への一貫した参照が継続テーマとして機能している。ハッシュタグ『#サステナブルな社会へ』『#よく生きる』の固定運用も初期から変わらぬ規律で、ブランド資産の長期蓄積を最優先する姿勢が、開設以来一貫して保持されていると考えられる。
アカウント情報
フォロワー
575



