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愛知県発祥のカレーチェーン「CoCo壱番屋」の公式アカウント。フォロワー約4万人、投稿数799件と長期運用の積み重ねが見える老舗ブランドアカウント。bioでは「いらっしゃいませ!」という店頭接客を想起させる挨拶から始まり、店舗ビジネスとSNSの世界観を地続きに設計している点が特徴。発信軸は「期間限定メニュー」と「キャンペーン情報」の二本柱で、新作カレーの訴求とフェア告知でフォロワーの来店動機を継続的に喚起する設計。店舗検索はHP・公式アプリへ誘導し、Instagramは認知・想起の入口として機能させる役割分担が明確。DM・コメントへの返信を行わない旨を明記することで、運用負荷を抑えつつ「情報発信専用チャネル」としての立ち位置を確立。全国チェーンならではの大量メニュー資産を活かし、季節性×限定性で更新頻度を保つ堅実な飲食チェーンSNSのモデルケース。
飲食業界のフォロワー規模分布(業界平均: 15.0万)
ブランドカラーの赤×白を基調に、カレーの黄金色が映える高彩度の食欲喚起ビジュアル。商品写真はスプーンですくう瞬間や具材のシズル感を強調したクローズアップが中心で、湯気・チーズの伸び・ルーの艶を逃さない物撮り設計。テキストは丸ゴシック系で「♪」など店頭POP的な装飾を残し、全国チェーンの安心感とローカル飲食店の親近感を両立させる、王道シズル系飲食アカウントの典型。
季節・期間限定カレーの新作告知とビジュアル訴求
クーポン・スタンプ・コラボなどキャンペーン情報の周知
定番メニュー・トッピング自由度といったブランドの強みの再喚起
コンテンツ軸は「期間限定メニュー告知」と「キャンペーン・コラボ情報」の二本柱で、フォーマットは商品単品の高彩度シズルカット+告知テキストオーバーレイの定型投稿が中心。799件という長期蓄積から、季節カレー(夏野菜・冬の煮込み等)と記念日施策、コラボ(hololive等のIP連携)を年間カレンダーで回す、チェーン本部型の運用フォーマットが確立されている。
競合のすき家・吉野家・松屋といった他チェーン公式が「価格訴求」「ライス大盛り」など機能訴求に寄るのに対し、CoCo壱は「自分でカスタマイズする楽しさ」「期間限定メニューの目新しさ」を軸に据え、来店時の選択体験そのものをコンテンツ化している点が差別化。さらにhololiveコラボなどオタク文脈とのクロスオーバーで、従来の家族・サラリーマン層から若年デジタルネイティブ層へ顧客接点を拡張している。
エンゲージメント設計は意図的に「広く浅く」。bioで「DM・コメント返信は行わない」と明記し、双方向対話を切り捨てる代わりに、投稿頻度と情報鮮度で想起を維持する片方向放送型モデル。CTAは「HP・公式アプリで店舗検索」に統一され、Instagramを認知・想起のトップオブファネルに固定、来店転換は自社アプリ(クーポン・スタンプ)に明確に委譲するファネル分業が見事。
飲食チェーン特有の「全国一律オペレーションvs地域ごとの個性発信」という矛盾を、本部一括の公式アカウントに情報発信を集約することで解決。店舗SNS分散運用にありがちな品質ブレ・炎上リスクを排除し、ブランドガバナンスを担保している。また「カレー=茶色で映えない」という業態課題に対し、トッピング(チーズ・カツ・野菜)の色彩で画面を華やかにする構図設計で対処。
代理店への示唆は三点。①返信しない宣言で運用工数を圧縮しつつブランド信頼を損なわない設計は、リソース制約のあるクライアントに転用可能。②自社アプリへの導線一本化で、SNSのKPIをフォロワー数ではなく「アプリDL・店舗誘導」に再定義する設計思想。③IPコラボによる新規層獲得は、老舗ブランドのSNS若返り施策の定石として再現性が高い。
「いらっしゃいませ!」で始まるbioで店頭接客の世界観をSNSに再現
期間限定メニューとキャンペーンの二軸で更新頻度と話題性を両立
DM返信不可を明記し情報発信特化型として運用工数を最適化
CoCo壱番屋は1978年創業の老舗カレーチェーンであり、Instagram公式アカウントも飲食チェーンとしては比較的早期(2015〜2016年頃と推測される)に開設された可能性が高い。799件という投稿蓄積から、月平均5〜7投稿ペースで約10年継続してきた計算となり、飲食チェーン公式の中でも長期運用組に位置づけられる。
運用フェーズは大きく三期に分けられると推測される。第一期(〜2018年頃)は店舗POP的な告知をそのままデジタル化した『チラシ転載型』、第二期(2019〜2021年頃)はシズル感を意識した物撮りへ転換し『商品単品クローズアップ』フォーマットを確立、第三期(2022年以降)はhololiveなどIPコラボを取り込み若年層・オタク文脈へ接点を広げる『コラボ拡張期』に入ったと見られる。
過去には店舗紹介・スタッフ投稿・キャンペーン応募導線など複数フォーマットを試行した形跡が推測されるが、最終的に『期間限定メニュー×シズル単品カット』の定型に収斂。双方向施策(コメント返信・UGCリポスト)も初期は試した可能性があるが、運用負荷とブランドガバナンス観点から『DM・コメント返信を行わない』片方向放送型に着地している。
同業界比較では、シズル系物撮りへの移行は中堅的タイミングだが、hololive等のIPコラボ導入は競合すき家・吉野家・松屋の価格訴求路線と比べて『早かった』ポイント。一方、リール動画・ショート動画への本格シフトは『遅め』で、いまだ静止画中心の構成に留まる傾向が見られる。
現在も残る過去の名残として、丸ゴシック+『♪』などの店頭POP的装飾、赤×白×黄のブランド配色、そして『いらっしゃいませ!』という店頭接客語によるbio冒頭挨拶は、創業以来のロードサイド飲食店としてのDNAを継承する継続テーマと言える。期間限定メニューを軸に据える運用思想自体も、長年のメニュー開発文化を反映した本部主導型チェーンならではの歴史的な蓄積である。
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