読み込み中...
読み込み中...

パソナグループ公式アカウント。bioに掲げる「人を活かす」「社会の問題点を解決する」というソーシャルソリューションカンパニーとしての企業理念を軸に、グループ全体の今を発信する役割を担う。ハッシュタグ #パソナのヒト #パソナの地方創生 #パソナスタイル から推察できる通り、投稿軸は大きく3本柱──①社員や働く人にフォーカスした「ヒト」起点のストーリー、②淡路島本社移転で象徴される地方創生・地域活性化の取り組み、③多様な働き方やカルチャーを伝える「パソナスタイル」。人材・HR業界では珍しく自社サービス訴求ではなく、企業ブランディングとパーパス共感に振り切った設計。フォロワー4,568に対し投稿607本という積み上げ型運用で、採用ブランディングと社会的信頼形成を狙う長期視点の文脈づくりが特徴。商品やサービスを売るのではなく「企業姿勢そのもの」をコンテンツ化する、大手HRならではのコーポレート発信モデル。
人材・HR業界のフォロワー規模分布(業界平均: 4,094)
コーポレートブルーと白を基調に、社員や働く人の表情を自然光で柔らかく捉える人物中心の写実フォト。明朝体ベースのタイトルで企業としての知性・誠実さを表現しつつ、淡路島の自然や地域の風景は彩度を抑えた落ち着いたトーンで統一。テキストはミニマルに配置し、ドキュメンタリーに近い記録性と大手HRらしい品格を両立させた、過度な装飾を排した正統派コーポレートデザイン。
現場で働くパソナの社員・スタッフの仕事観や日常のヒューマンストーリー
淡路島を中心とした地方創生プロジェクト・地域コラボの取り組み紹介
社内カルチャー・働き方・イベントなど“パソナらしさ”を伝える舞台裏
コンテンツの軸は明確に3本柱で設計されている。#パソナのヒト で社員・契約スタッフ・地域で活躍する人々のストーリーを人物ドキュメンタリー形式で展開、#パソナの地方創生 で淡路島本社を象徴とする地域活性化プロジェクト(農業・観光・文化)を現地レポート形式で発信、#パソナスタイル でカルチャーや多様な働き方を紹介。投稿607本に対しフォロワー4,568という積み上げ型の数値は、バズより文脈構築を優先する長期運用姿勢を物語る。
人材・HR業界の多くが求人訴求・派遣登録誘導・キャリアTips配信に偏る中、本アカウントは自社サービスを一切売らず、企業理念「社会の問題点を解決する」というパーパスそのものをコンテンツ化する設計で完全に差別化。リクルートやマイナビが媒体力で勝負するのに対し、パソナは「企業姿勢の物語化」という別レイヤーで戦っている。
エンゲージメント設計は短期CTAを置かず、カルーセルで人物の背景ストーリーを深掘りし、キャプションも長文で読ませる構成。即時的な「いいね最大化」より、保存・滞在時間・ブランド想起の獲得を狙う。リールは控えめで、静止画ベースの落ち着いた更新リズムが採用候補者・取引先・株主など複数ステークホルダーへの「企業の人格」提示装置として機能している。
人材業界特有の「無機質・営業色が強い」「派遣=使い捨て」というネガティブイメージに対し、働く一人ひとりの顔と物語を可視化することで「人を活かす会社」という理念を実証的に示すアプローチを採用。淡路島移転という大胆な経営判断を継続的にコンテンツ化することで、他社が真似できない独自性とニュース性を確保している。
運用代行視点での示唆は、エンゲージメント率やフォロワー数というKPIだけで評価せず「企業のパーパスをいかに翻訳し連載化するか」というブランド資産設計の重要性。大手コーポレートのSNSでは短期成果KPIを捨てる勇気が逆に長期的な信頼を醸成すること、ハッシュタグを編集タグとして運用し投稿群を「企業メディア化」する手法、そして経営の重要決断(本社移転)をコンテンツ素材として継続活用する編成力を学べる、典型的な「売らないコーポレート運用」のベンチマーク事例である。
「ヒト」「地方創生」「スタイル」の3軸ハッシュタグで投稿テーマを体系化し回遊性を担保
サービス訴求ではなくパーパス(社会課題解決)を起点にした採用・企業ブランディング設計
淡路島移転など独自の経営ストーリーを継続発信し、他HR企業と明確に差別化
運用フェーズの変遷として、パソナグループのInstagramは2010年代後半、人材・HR業界がオウンドメディア戦略を本格化させた時期に開設されたと推測される。初期は採用広報の補助チャネルとして求人告知や説明会案内を中心とした「告知型」運用だった可能性が高い。その後2017年前後の南部代表による淡路島移転構想の本格始動を契機に、コーポレートブランディング軸へと大きく転換し、2020年のコロナ禍と本社機能移転発表を経て、現在の「ヒト・地方創生・パソナスタイル」3本柱体制が確立されたと見られる。
過去には人材業界の定石である派遣登録誘導バナーやキャリアTipsカード投稿、社員インタビュー動画なども試行された痕跡が推察されるが、媒体力で勝るリクルート・マイナビとの差別化が困難と判断し、自社サービス訴求を完全に排した「パーパス連載型」へ収斂したと考えられる。リール短尺バズ路線も一時検討されたが、企業の品格との不整合から現在の静止画カルーセル中心スタイルに落ち着いた可能性が高い。
同業界比較では、淡路島移転を起点とした「地方創生×企業発信」の文脈化に着手したのは極めて早く、HR業界でパーパス・ブランディングをSNSの主軸に据えた先駆者と言える。一方、リール・ショート動画活用や若年層向けカジュアル発信は他社(マイナビ・doda等)より明らかに遅く、TikTok的瞬発力やインフルエンサー起用にも消極的。
現在も残る過去の名残として、明朝体タイトル・コーポレートブルー基調・自然光人物写真というビジュアル文法は開設初期からの一貫テーマと推測され、ハッシュタグ#パソナのヒトは最も長く継続する看板企画。投稿607本に対しフォロワー4,568という非効率に見える数値も、短期KPIを追わず「企業の人格」を10年単位で積み上げる長期運用思想の証左として今も継承されている。
フォロワー
4,568