BASE(ベイス)公式⛺️|ネットショップ作成サービスのInstagram運用を分析|伸びている理由と、真似できるポイント【2026年版】
2026/9/28
「フォロワーはそこそこいるのに、投稿のネタが尽きてきた」「企業アカウントらしく“お役立ち感”は出したいけど、堅苦しくなって誰にも見てもらえない」——EC・通販業界でSNS運用を任されている担当者なら、一度はこの壁にぶつかったことがあるのではないでしょうか。特にBtoBtoC、つまり「事業者向けサービスなのに、その先の一般消費者にも見てもらいたい」という難しい立ち位置のアカウントは、誰に向けて何を発信すればいいのか迷いがちです。
そんな中で、ネットショップ作成サービス「BASE(ベイス)」の公式Instagramアカウント「BASE(ベイス)公式⛺️|ネットショップ作成サービス」は、EC担当者やこれから自分のブランドを立ち上げたい個人クリエイターの間で「参考になる」と話題に上ることが多いアカウントです。今回はこのアカウントの投稿設計・世界観づくり・エンゲージメント施策を公開情報から分析し、業種を問わず応用できるポイントに落とし込んでいきます。
BASE公式Instagram⛺️とは何か
BASEは、専門知識がなくても無料でネットショップを開設できるサービスとして知られ、BASE株式会社が運営しています。同社は2026年5月19日付のプレスリリースで、累計ショップ開設数が260万店を突破したと発表しており(BASE株式会社プレスリリース、binc.jp掲載)、個人のハンドメイド作家から法人のブランドまで、幅広い層が同サービスを利用しています。また同社は「ネットショップ開設実績」において複数部門で継続的に高い評価を獲得していることをPR TIMES上のプレスリリースで公表しています。
この規模のユーザーベースを抱えるサービスだからこそ、公式Instagramアカウントの役割は「サービス紹介」だけにとどまりません。すでにBASEでショップを開設している事業者への運営ノウハウの提供、これから開業したい人への後押し、そしてBASEというブランドそのものの世界観づくりという、複数の目的を一つのアカウントで両立させる必要があります。アカウント名に添えられたテント⛺️の絵文字も、「BASE=拠点・キャンプの拠点」という言葉の意味とサービス名を重ね合わせた、覚えやすく親しみやすいブランディングの工夫だと読み取れます。

なぜこのアカウントの運用が参考にされるのか
企業公式アカウントが陥りやすい失敗は、大きく分けて2つあります。ひとつは「宣伝色が強すぎて誰も反応しない」こと、もうひとつは「情報発信に振り切りすぎてブランドの顔が見えない」ことです。BASE公式のアプローチが評価されやすい理由は、この両極を避け、次の3つのバランスを取っている点にあると考えられます。
- ユーザー本位の情報設計:自社サービスの機能紹介よりも先に、「ネットショップ運営で成果を出すためのノウハウ」「デザインのコツ」「季節ごとの販促アイデア」など、フォロワー(=ショップ運営者やこれから開業したい人)が今すぐ役立てられる情報を優先している。
- サービスの“先”にいる人を主役にする:BASEというプラットフォームそのものより、そこで頑張っているショップオーナーやクリエイターにスポットを当てることで、フォロワーが「自分ごと」として見られる投稿になっている。
- 一貫したビジュアルトーン:カラーやフォント、テンプレートのフォーマットを統一することで、フィード全体を眺めたときに「BASEらしさ」が一目でわかるようになっている。
これは特別な裏技ではなく、SNSマーケティングの基本に忠実であるという点が重要です。奇をてらった施策ではなく、コンテンツの型と一貫性を丁寧に積み上げていることが、結果的に「参考になるアカウント」という評価につながっていると考えられます。
投稿の「型」を分解する
企業アカウントの運用でよく議論になるのが「何を投稿すればいいのか」という悩みです。BASE公式のような実践例を見ると、投稿は大きく次のようなパターンに分類できます。
| 投稿の型 | 目的 | フォーマットの傾向 |
|---|---|---|
| ノウハウ・Tips系 | フォロワーの保存・シェアを狙う | カルーセル(複数枚投稿)でステップ形式に整理 |
| ショップ・クリエイター紹介 | 共感とコミュニティ感の醸成 | 実際の商品写真+開業ストーリーの引用 |
| 機能・キャンペーン告知 | サービス利用の後押し | シンプルな1〜2枚構成で要点を明確に |
| 季節・トレンド企画 | 新規層へのリーチ拡大 | 季節行事や販促シーズンに合わせた特集構成 |
| Reels(縦型動画) | 新規フォロワーの獲得 | 短尺で「使い方」「開設の流れ」を視覚的に紹介 |
このように投稿の目的をあらかじめ型として整理しておくと、「今週は何を投稿しよう」と毎回ゼロから考える必要がなくなります。特にカルーセル形式のノウハウ投稿は、保存されることでアルゴリズム上の評価が高まりやすく、フォロー前のユーザーにも表示されやすくなる傾向があるため、多くの企業アカウントが採用している型です。
世界観・トンマナのつくり方
BASE公式のアカウント名に含まれるテント⛺️の絵文字のように、企業アカウントに「ちょっとした個性の記号」を持たせることは、フィードやプロフィールを見た瞬間の記憶に残りやすくする有効な手法です。世界観づくりで押さえておきたいポイントを整理すると、以下の通りです。
- アカウント名・絵文字に一貫したモチーフを持たせる:サービス名や企業理念に紐づく言葉遊びや絵文字を選ぶと、プロフィール欄だけで印象づけができる。
- 投稿テンプレートの色・フォントを統一する:Canvaなどのデザインツールでブランドカラーを固定したテンプレートを作成し、誰が作っても同じトーンになるようにする。
- 文体(トンマナ)をガイドライン化する:「である調」か「です・ます調」か、絵文字の使用頻度はどの程度か、といったルールを事前に決めておくと、複数人で運用しても崩れにくい。
- フォロワーの延長線上にいる人を発信主体にする:企業目線ではなく、ユーザーやショップオーナーの目線に立った言葉選びをすることで、押し付けがましさを避けられる。
エンゲージメントを高める導線設計
投稿内容だけでなく、フォロワーとの接点をどう設計するかも重要です。BASE公式のような、サービスとユーザーの間に立つアカウントに特に有効な施策を挙げます。
- プロフィール欄からサービス導線を明確にする:プロフィールのリンクから、サービスサイトや関連コンテンツへスムーズに遷移できるようにしておく。
- ハッシュタグでユーザー投稿を可視化する:ショップ運営者が自身の商品を投稿する際に使いやすい共通ハッシュタグを用意し、UGC(ユーザー生成コンテンツ)を拾い上げてリポストする仕組みをつくる。
- ストーリーズでの双方向コミュニケーション:質問スタンプやアンケート機能を使い、フォロワーの悩みや要望をリサーチしながら次の投稿企画に反映する。
- コメント欄への丁寧な返信:企業アカウントであっても、担当者の顔が見えるような返信を心がけることで、フォロワーとの距離を縮められる。
これらは特別なツールを必要とせず、Instagramの標準機能だけで実践できる施策です。重要なのは「情報を届けて終わり」にせず、双方向のやり取りを前提とした運用設計にしておくことです。
明日から試せる実践チェックリスト
自社アカウントに応用する際は、以下のチェックリストを使って現状を棚卸ししてみてください。
- プロフィール文とアイコンから「何のアカウントか」が3秒で伝わるか
- 直近10投稿を振り返り、宣伝投稿とノウハウ・お役立ち投稿の比率が偏りすぎていないか
- カルーセル投稿のテンプレート(色・フォント・レイアウト)が統一されているか
- フォロワーやユーザーを主役にした投稿を月に1回以上入れているか
- 保存・シェアされやすい「まとめ」「チェックリスト」形式の投稿があるか
- 共通ハッシュタグを用意し、ユーザー投稿を拾える仕組みがあるか
- ストーリーズで質問やアンケートを月に数回実施しているか
- コメント・DMへの返信ルール(誰が・いつまでに)が決まっているか
このリストは特別なリソースがなくても、既存の投稿を見直すだけで着手できます。まずは直近の投稿を並べて「ノウハウ系」「宣伝系」「ユーザー紹介系」に色分けしてみることから始めるとよいでしょう。
SNSとECを取り巻く環境データから見る重要性
こうした運用の工夫が意味を持つ背景には、SNSがEC・通販事業にとって無視できない集客チャネルになっているという事実があります。総務省が公表した「令和7年版 情報通信白書」によれば、X(旧Twitter)やInstagramといった主要SNSは2024年時点で全年代の半数程度が利用しており、50代でも4割以上が利用するなど、幅広い年代への浸透が進んでいることが示されています(総務省「令和7年版 情報通信白書」)。
また、Instagramを運営するMeta社は、日本国内の月間アクティブアカウント数が3,300万を突破したことを公式に発表しており(Meta「Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破」、about.fb.com、2019年6月発表)、その後も国内利用者数は拡大傾向にあるとされています。ネットショップ側の受け皿という観点では、BASE株式会社が2026年5月19日に発表した通り、同社サービスの累計ショップ開設数は260万店を突破しています(BASE株式会社プレスリリース、binc.jp)。SNSの利用者層拡大とネットショップ開設数の増加が同時に進んでいる以上、両者をどうつなぐかという設計は、EC事業者にとって避けて通れないテーマになっています。
まとめ
BASE公式Instagram⛺️の運用から読み取れるのは、派手な施策ではなく「ユーザー本位の情報設計」「投稿の型の一貫性」「世界観づくり」「双方向の導線設計」という、SNS運用の基本を丁寧に積み重ねている姿勢です。これは特定の業種やアカウント規模に限らず、EC・通販に限らずどんな企業アカウントにも応用できる考え方です。まずは自社アカウントの投稿を振り返り、今回紹介したチェックリストに沿って一つずつ見直すところから始めてみてください。
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